こんにちは、傳兵衛です。
あなたは、どんな先生がいい先生で、どんな先生がダメな先生だと思いますか?
これからお話することは、小学校6年生の時に、担任のT先生が私達生徒におっしゃった話です。
いい先生・ダメな先生
T先生は、小学生だった私から見て、50歳台に見えました。
もう少し若かったかもしれません。
なんの授業だったか忘れましたが、生徒を前にして次の様な質問をされました。
先生「みんなは、どんな先生がいい先生で、どんな先生がダメな先生だと思う?」
生徒の答えは覚えていませんが、先生は答えました。
先生「一番いい先生は、習っている時も『いい先生だな〜』って思われ、卒業しても『いい先生だったな〜』って思われる先生だ。」
先生「二番目にいい先生は、どんな先生だと思う?」
生徒「・・・?」
先生「二番目にいい先生は、習っている時は『イヤな先生だな〜』って思っていたけど、卒業したあと思うと『意外といい先生だったな〜』って思われる先生だ。」
先生「三番目にいい先生は、どんな先生だと思う?」
生徒「・・・?」
先生「三番目にいい先生は、習っている時は『いい先生だな〜』って思っていたけど、卒業したあと思うと『意外とダメ先生だったな〜』って思われる先生だ。」
先生「最後に、四番目にいい先生は、どんな先生だと思う?」
生徒「習っている時も、卒業した後も『ダメな先生だな〜って』(笑)」
繰り返しますが、なんでT先生はこんな質問をされたのか、その後、どんなお話をされたのか、覚えていません。
そしてこの後、この話のことは、何十年もすっかり忘れていました。
いい課長・ダメな課長
この『いい先生・ダメな先生』の話を思い出したのは、私が課長になって、何十人という多勢の部下を持った時でした。
部下の中には、生意気な若者もいれば、父親位の大先輩もいて、どう接すればいいか、正直悩んでいました。
「上下のコミュニケーションが大切だ。」
「皆んなの意見や気持ちを大切にするつもりだ。」
「やっぱりリーダーシップを発揮して、先頭に立たなくちゃ。」
色々考え、悩みましたが、なかなか上手くいきません。
そんな時、この『いい先生・ダメな先生』の話を思い出しました。
『いい課長・ダメな課長・・・って』
上司としてその課にいる時も、定年退職した後も『いい課長』になれたら一番だけど、そんな理想の課長に自分は到底なれない。
目指すは『二番目にいい課長だ』と。
先生と生徒の関係と同じ様に、上司と部下は立場が違う。上司は部下の気持ちは分かるが、部下は上司の気持ちは分からない。仕事を指示する立場と仕事を受ける立場の違いは、上司になって初めて分かる。
これに気付いた後は、相手の顔色は気にせず、嫌われてもやりたい事をやりました。
大切なことは、『こうしたい』という気持ち、情熱、大げさに言えば『志』だ、と・・・
おわり
『いい先生・ダメな先生』の話はT先生のオリジナルなのか、誰かに聞いた話なのか、今では分かりません。でも、この話のおかげで、あの時は随分と楽になりました。
いまでは出来ない、パワハラ全盛時代のいい思い出です。
ところで、定年を迎え会社を去ったけど、今頃皆んなはどう思っているのかな?
『いい課長・ダメな課長・・・?』