こんにちは、傳兵衛です。
タイの人気鍋シリーズ第3弾は、タイ東北部イサーン地方からタイ全土に広がったと言われる、チムチュム จิ้มจุ่ม またの名を ジェオホーン แจ่วฮ้อน を紹介します。
実は、厳密には チムチュム ≠ ジェオホーン だそうです。会社の通訳女史から指摘がありました。
ジェオホーンのスープはチムチュムのスープより辛いそうです。
しかも、チムチュムは豚肉やシーフードを具にするのに対し、ジェオホーンは牛肉とハーブを入れるのだそうです。
しかし、最近は チムチュム ≒ ジェオホーン となって来たそうです。
また、チムチュムは、日本のグルメ番組でも紹介されていたので、食べたことはなくても「テレビで見たことある」という人がいらっしゃるかもしれません。
薬膳鍋の様な味に引き付けられる日本人も多いと思います。
ただ、今までご紹介した、ムーガタやシャブの様な、食べ放題のお店に出会ったことがありません。
その為か、前述の2鍋ほどタイ人で混雑している様には思えません。
目次
はじめに
通常、チムチュムは素焼きの土鍋でいただきます。
でも、意外と小さいので、2~3人で鍋1つという感じです。
チムチュムの意味を詳しく調べてみました。いつもお世話のなっているオンライン タイ語辞書 「 ごったい 」さん曰く、
チムจิ้ม は 浸す(ひたす),浸ける(つける)[タレ・ソース等に]
チュム จุ่ม は 浸す(ひたす)
だそうです。似たような意味の言葉をくっつけたみたいです。
今回も、タイ チョンブリー県シラチャのレストラン2店からレポートします。
どちらもローカルスタッフに人気のイサーン料理のレストランです。
ラーンアーハーン ダーオ
まず1軒目です。
お店の名前は、「 ラーンアーハーン ダーオ 」、ラーンアーハーン ร้านอาหาร はレストラン、ダーオ ดาว は星、『 レストラン スター 』です。
日本語に翻訳すると変チョコだけど、星のロゴマークの下側の帯には、สตาร์คันทรี スターカントリー と英語をタイ語で表記しているみたいです。
先述の通りイサーン料理がメインのお店で、ここのソムタムは、辛さは選べますが、ちょっと辛めです。
お店の外観
営業時間の上には、お勧めメニューが難しいフォントで書かれています。
なんとか調べると、ソムタム ส้มตำ と ヤムサップ(ヤムセップ)ยำแซ่บ が看板料理だそうです。
レストランの入口です。
入口を通り過ぎた奥に駐車場があります。
店内の様子
夕方、暗くなるとライブが始まります。
屋根付きのテーブル席もあります。
予約席には食器と箸が置いてあります。(タイスタッフにお願いして予約してもらいました)
とても広いレストランです。
そして、暗くなると、ライトアップされます。
鍋が来るまで、ビールを飲んで待ちます。
メニューの紹介
チムチュムは、具によって3種類のメニューがあります。
まずは豚肉です。180バーツです。(2023年3月)
続いて、シーフードです。250バーツです。(2023年3月)
英語表記は clear soup になっていますが、タイ語を解析すると、รวมมิตร(ルアムミット)は 「色々な種類が混ざった」の意味で、前述2つのミックスです。280バーツです。(2023年3月)
チムチュム到着
いよいよ鍋が到着しました。
味のある素焼きの土鍋です。
鍋の下は七輪になっていて、炭が入っています。
ふたの取っ手の部分の形が違う鍋もありました。
構造は同じです。
野菜と春雨です。
先程選んだ具とは別に、どの鍋にも付いてきます。
白菜とえのき以外は、ハーブ系の野菜がメインです。
こちらが、豚肉です。
シーフードは、エビ、イカ、魚の切り身が入っています。
ミックスです。
豚肉も色々な部位の肉がある様です。(わたしは詳しくないのですが、ホルモン系もある様です)
これが、タレというかソースというか、ナムチム น้ำจิ้ม です。
しかし、わたしは殆ど付けません。鍋の香辛料と、一緒に入れたハーブのスープだけで、十分美味しいです。
これが、鍋のスープです。ある程度の味付けがされています。
見ちゃいられないわ
みんなチムチュムは2回目程度の初心者です。
初心者でも、玉子の黄身はつぶして絡めることは容易に想像がつきます。
すると、お店の女将さんが「何やってるの!見ちゃいられないは。まずは野菜からよ!」と自ら葉っぱをちぎって鍋に入れ始めました。
こんな感じです。
他のお姉さんも、色々指示を出します。
野菜をどんどん加えました。
チムチュムでこんなに盛り上がっているテーブルは他にありませんでした。
そして、春雨とえのきを入れます。
後はふたをして、グツグツ煮立つのを待ちます。
野菜がしなっとしてきました。
いよいよ肉の投入です。
やはり女将さんが仕切ります。
あるブログには、肉汁は入れない様に注意すること、と書かれていました。
しかし、女将さんは、一気にドバ~っといきました。
またふたをして、しばらく待ちます。
豚肉やシーフードの火が通れば、OKです。(きっと)
本当に女将さんにはお世話になりました。
日本の鍋の様に、グツグツと煮立ってはいません。
鍋のスープが無くなったら、追加のスープをもらえます。
今日は、いつもより少しだけニンニクの効いた、チムチュム(ジェオホーン)を楽しく、美味しくいただきました。
ソムタム アモン
2軒目のお店の名前は、アモン อมร です。
名前の上の小さなタイ語は、どうやらソムタム ส้มตำ と書いてあるので、レストランの名前は「 ソムタム アモン 」だと思います。
日本のウナギ屋さんの店名で「鰻よし」みたいな感じでしょうか?
お店の外観
店名の下は、やはり看板料理が色々書かれているみたいです。
コームーヤーン คอหมูย่าง 豚トロの炙り焼 もちろん ソムタム ส้มตำ もあります。
ここもイサーン郷土料理のレストランです。
お店の前には土鍋を置いて、アピールしています。
代表的なハーブ、コブミカンの葉、レモングラス、しょうがの仲間 カー などが飾られています。
ここは庶民的レストランなので、チムチュム จิ้มจุ่ม が、なんと89バーツです。(2023年3月)
店内とメニュー
このレストランも屋根付きの席と屋根なしの席があります。
写真左奥が駐車場です。
ここのメニューは難易度が高いです。
写真付きのメニューはありません。オーダー票だけです。
全ての説明は割愛させていただきますが、左上がソムタム ส้มตำ 各種、左下の89バーツの欄がチムチュム จิ้มจุ่มです。
シーフードなど追加できます。
一番下の欄は、料理の辛さを3段階から選べます。
チムチュム スタートです
スタイルは前述の1軒目のレストランと同じです。
やはり野菜、春雨が運ばれてきました。
わたしには不要なナムチム น้ำจิ้มです。
豚肉と玉子もお決まりです。
野菜とこの豚肉で89バーツです。(2023年3月)
今回は、シーフードを追加しました。69バーツです。(2023年3月)
前回の学習の通り、野菜から煮込みます。
灰汁(アク)は取った方がいいのでしょうが、そのままいただいちゃいました😅
ハーブが効いた薬膳鍋の様で、とても美味しいです。
その他注文メニュー
今回初めて食べたのが、グラタローン กระทะร้อน です。
グラタはフライパン・中華鍋、ローンは熱い(暑い)、バターを使った 『 鉄板焼き 』です。
日本の鉄板焼きの様で、とても美味しかったです。
ムーグラタはムーガタ(タイ式焼き肉)のこと、と前出の「ごったい」さんに教えてもらいました。
イサーン料理といえばソムタムですが、イサーンのソムタムは結構辛いです。
そこでお勧めは、『 トウモロコシのソムタム 』 ソムタムカーオポート ส้มตำข้าวโพด です。
トウモロコシの甘味が、若干ですが辛さの緩衝材になってくれます。
個人的に好きな ヤムムーヨー ยำหมูยอ ヤムは混ぜる、ムーヨーはベトナム風ポークソーセージ です。
『 ムーヨーサラダ 』です。
そして、これまたイサーン地方の郷土料理 コームーヤーン คอหมูย่าง 、コーは喉、ムーは豚、ヤーンは炙り焼く 『 豚トロの炙り焼き 』です。
そのままでも美味しですが、写真左に見えるソースは、ナムチムジェーオ น้ําจิ้มแจ่ว といい、ココナッツシュガー、ナンプラー、タマリンドウジュースなどを使った、スパイシーソースです。
これをほんの少し付けることで、ビールのおつまみにピッタリとなります。
とても美味しかったです。
ごちそうさまでした。
おわりに
いかがでしたか?
みんなでワイワイ楽しむなら、1軒目のお店『 ラーンアーハーン ダーオ 』をお勧めします。
じっくりイサーン地方の郷土料理を味わうなら2軒目のお店『 ソムタム アモン 』がお勧めです。
1軒目は多少英語が通じますが、2軒目はダメです。
しかし、どちらのレストランも、店員さんはフレンドリーで、とても親切です。
なんとなく健康的な感じがする、チムチュム จิ้มจุ่ม またの名を ジェオホーン แจ่วฮ้อน に挑戦してみてください。
いつもの様に、タイ国政府観光庁公式ホームページ(チムチュム)へのリンクは、こちらから。
この情報がみなさんのお役に立てれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。