こんにちは、傳兵衛です。
タイのお寺と日本のお寺を比べると、タイのお寺の方が住職(?)の考えが強く表に出ている気がします。
観光客を呼び込むために、あの手この手を講じるお寺もあれば、ひっそりと地味に佇むお寺もあります。(日本も同じかな?)
風習の違いは驚きの連続です。
おみくじの引き方や、変わった願掛けも体験しました。。
今回は、ガイドブックには絶対載っていない、近所のマイナーな寺院を紹介します。
目次
はじめに
「はじめに」と構えるまでもありませんが、今回は、バンコクからパタヤに向かう途中にある、シラチャとバンセンの寺院を紹介します。
わざわざ日本人が観光で訪れることは想定していませんが、バンコクの有名寺院しか行ったことのない人のためのローカル・マイナー寺院の紹介です。
カオプラクル寺(Khao Phra Khru Viewpoint)
ここは、シラチャの街を見下ろす展望台がある寺院、สำนักสงฆ์เขาพระครู(カオプラクル修道院)です。
訪れたことのある日本人もいるでしょうが、この日は1人の外国人にも会いませんでした。
この看板が入り口です。
この寺院と関係あるか分かりませんが、寺院の麓(ふもと)では、なぜか豚の背中に猿が乗って仲良く遊んでいます。
暑いタイでは歩いて登るのは危険、と思うほど急な坂を登ると寺院があります。
ここの坂は本当に急坂です。
わたしは、眺めがいい展望台があると聞いて行ったのですが、多くのタイ人もお目当ては、展望台の様です
到着しました。
ここの寺院は、日本語はもちろん、英語や他の外国語の表記はゼロです。
知っている人も多いと思いますが、タイでは自分が何曜日に生まれたか、が意外と重要で、タイ人なら誰でも知っています。
日本の外務省のHPからの引用です。
タイでは曜日毎にその曜日の色や仏像が決まっていて、自分が生まれた曜日の色のものを身につけるようにしたり、お寺に行ったときは自分が生まれた曜日の仏像に拝んだりすることが幸運をもたらすと人々の間に深く浸透しています。
現在の国王は月曜日生まれで、戴冠式を祝う国民は皆黄色の服を着ました。
もちろん、この寺院にも曜日ごとの仏像があります。
日曜日(赤)と月曜日(黄)の仏像
火曜日(ピンク)の仏像
水曜日昼(緑)と水曜日夜(黒)の仏像
木曜日(オレンジ)と金曜日(青)の仏像
土曜日(紫)の仏像
詳細は他のブログに譲りますが、わたしは初めてタイの寺院に行ったときは、このことを知らず、全部の仏像を拝みました。(笑)
この寺院では8体の仏像がありますが、同じく日本の外務省のHPには、次の様な記述があります。
仏教色の強いお寺で並んでいるのは以上の7体ですが、バラモン教色が強いお寺では水曜の夜と毎日を足した9体となっているようです。
8体って、中間ってことですかね。
さあ、お目当ての展望台へ進みましょう。
展望台への上り口に噴水があり、よく見るとドライアイスの仕掛けか、煙が出ています。
その中には、お金を挟んだ造花が浮いています。
わたしも、入場料(不謹慎!)のつもりで、20バーツを寄進ทำบุญ(タンブン)しました。
広い展望台の一角に、2匹の龍と1つの水晶玉(?)があります。
これが、この寺院のシンボル的存在です。
この水晶玉には、シラチャの街が逆さまに写っています。
バンコクのどこかの寺院にも、同様なものがありました。
実際の風景は、こんな感じです。
ふと横を見ると、小さなお坊さんが・・・手元を見て正直「またタンブンですか?」と思ってしまいました。
このお坊さんをGoogle「レンズ」で検索すると、よく似たお坊さんがたくさんでてくるので、この寺院オリジナルのものではなく、カタログ品の様です。
展望台からの階段の途中にカップルが写っていますが、タイではデートでお寺に行くのもアリだそうです。
事務所の女の子も、週末に彼氏と行ったお寺の写真を見せてくれます。
ここも、乗り物こそありませんが、小さなテーマパークと言えないこともないかも知れません。
最後は、傘を逆さまに吊ったオブジェ(?)です。
何か意味があるのだと思うので、友人のタイ人に聞いておきます。
プッタニミット寺 (สำนักสงฆ์พุทธนิมิต)
このお寺を訪れた日本人は、わたしが初めてではないか、と思います。
いたとしても、わたしも5本の指に入る日本人と思います。超マイナーなお寺で、タイ人のお祈りの寺院です。
今回は、この寺院の庫裏(くり)を改築する資金を集める特別法要(?)の様なものに、タイ人の同僚に連れられて来ました。
この写真は、既にお寺の境内です。
屋台が出ていますが、皆さんこのお寺の檀家らしく、食べ物、飲み物、アイスクリームなどを無料で振る舞っています。
このおばさんは同僚の親戚で、本業はお弁当屋さんだそうです。
他の人も、飲食業の方が、無料で奉仕しているそうです。
なかには、家族分の昼食、夕食分の食べ物をお土産(?)に持ち帰る人もいました。
寺院の中では、お坊さんの説法がずっと続いています。
板の間なので、結構足が痛くなりま。
足が痛くなったら普通に外に出て、また食べ物を頂きます。
今回驚いたのは、庫裏建設費の寄進の仕方です。
これは、同僚のものですが、お金を竹に挟み、この様に高くして、寄進します。
ここは、寺院の受付ですが、どの檀家も同じ様です。(スゴイ!)
既に数時間が経ちましたが、同僚曰く、400バーツをタンブンすると、あのワニの旗(?)が貰える、と言います。(写真左側)
正直もう帰りたかったのですが、それを聞いて、あの旗に興味が湧き、わたしは「タンブンする」と言いました。
しかし、それからが長かった。
なぜかと言うと、「寄進されたお金を全て数え終わらないと、この会も終わらない。
あの旗は、最後のお開きに渡す。」と言うのです。
その後も数時間待って、最後に頂いたのが、これです。
ご利益(ごりやく)がある筈です。
同僚からは、なるべく高い所に置いてください、と言われました。
一緒に、この様なものも頂きました。どちらも日本でいう「お札」の様なものでしょうか?
ちなみにこの旗は色々なデザインがあり、近所の食堂には、ムカデの旗が掛けてあります。
日本では嫌われ者のムカデも、タイでは縁起がいいのか、よく見かけます。
こんなのもあります。
咳止めの薬らしいですが、なかなか試す気になれません。
テープ・サティット・プラ・キティ・チャレーン寺
Thep Sathit Phra Kiti Chelern
この寺院は、以前に地獄寺紹介のブログで、おまけとして少しだけ紹介しました。
今回紹介するのは、おみくじの引き方と、ちょっと変わった願掛けです。
まず、おみくじですが、番号札は日本と同じ、竹片に番号が書いてある例のやつです。
しかし、それが入っているのは、ただの筒で、日本の様に簡単にひっくり返して1本引く、と言うわけにはいきません。
仏像の前に正座して、筒を両手で持ち、上下に何度も振り続けます。
少しずつ番号札の何本かが出て来ます。その中の1本が、ポトっと落ちるまで筒を振ります。
2本以上が一度に落ちたらダメです。以前わたしは、もう一度やり直しになりました。
あとは日本と同じです。
番号札の番号と同じおみくじをもらいます。
簡単なタイ語も読めないわたしには関係ありませんが、おみくじに書いてあるタイ語は少し難しい言葉を使っているそうです。
日本の様に「大吉」などは書いてない様ですが、健康や金運、出世運、恋愛運などについて書いてあるのは、日本と同じです。
いい内容であれば、おみくじの番号はラッキーナンバーとして、宝くじを買うときの参考になるそうです。
わたしの場合、02だったので、宝くじの下2桁が02の宝くじを買いましたが、残念なことにハズレました。
あまり、良いことが書いてないおみくじは、この箱に入れて、家には持ち帰らないそうです。
この点は、日本より合理的ですね。すぐ捨てられます。
最後は、変わった願掛けです。
なんと、棺(ひつぎ)に願い事を書いた紙を貼ります。
紙に名前と願い、そして幾らタンブンしたか、金額を書く欄があります。
わたしも当然、願掛けをしました。
「コロナ禍が早く収まって、無事日本へ帰れます様に!」
おわりに
今回は、わたしが住んでいる街の近くの、超マイナー寺院を紹介しました。
お寺院の建物も日本のものとは随分と違いますが、同じ仏教でも、その風習の違いが体験できて、とても興味深く思いました。
今回の見学は、わたし個人や、日本人だけでは経験できなかったと思います。
タイ人の友達に感謝します。