こんにちは、傳兵衛です。
タイにはあちこちに寺院があります。
多くのタイ人は仏教徒で、生活の一部の様に寺院に足を運び、祈ります。
しかし、タイの人々の祈りの場は、寺院だけではありません。
今回は、寺院の外での祈りの場を紹介します。
目次
タンブン
タンブンとは、徳を積む=良いことをする、という意味で、タン(する、積む)、ブン(徳)というわけです。
寺院にお金をお布施として納めますが、托鉢の僧侶には食料を捧げます。
先日は、小学生の女の子が門の外でお弁当を用意して、お坊さんが来るのを待っているほほえましい光景を目にしました。
この写真は、同僚の家族とタイ人のリゾート地であるバンセンに遊びに行ったときのものです。
偶然、托鉢のお坊さんに会って、同僚が屋台で買った食べ物を捧げている様子です。
彼女は、「今日は出先で、お坊さんに会えてラッキー。とても清々しい。」とタンブンの後に言ってたのが印象的です。写真も彼女に頼まれたものです。
会社のスピリットハウス
タイの多くの会社、特に工場には、敷地内に間違いなく祠(スピリットハウス)があります。
向かって右側は、この土地の守り神、プラ・プロムと言うそうです。
向かって左は、人(従業員)を守る神様だそうです。
真ん中がルアンプー・ショーク・タ・ウィー・サップと言う神様だそうです。
日本でも、自社ビルの屋上とか、敷地内にお稲荷さんの鳥居を見つけたりしますが、その数は比べ物にならないほど多いです。
わたしの会社でも、月に4回はお経を唱える日があります。
時間は短時間ですが、ほぼ全員の社員が参加します。
日本人には、会社の行事として、特定の宗教行事を実施するのは抵抗がありますが、誰も文句を言わないので、「郷に入れば郷に従え」で続けています。
年の2回は、盛大なお供えをします。費用は会社の経費です。
豚の頭を見て、仏教は殺生禁止じゃないのかな?と思いました。
会社のタイ人に聞くと、やはりこれはバラモン教(プラーム)で、殺生もOKとか。
どおりで日本の仏教寺院では見かけないお供え物が沢山並びます。
ピーって何?
会社の近くのパイナップル畑の中に、不思議な建物があります。
屋根の下には、女性用のドレスが吊るしてあります。
更に、鏡台まで・・・
大木にはベビーパウダーが振りかけられてあります。
これは、ピータキヤン(ผีตะเคียน)という精霊を祀った場所なのです。
ご存知の人も多いと思いますが、ピーとは精霊・妖精・守り神のことです。
会社の女性は、「おばけ、おばけ」と言いますが、少し違う気がします。
誰かを恨んでいるのではなく、守り神の様な存在だと思います。
ただ悪いことをするピーもいる、とも言います。
ここで大木にベビーパウダーがかけられているのは、パウダーをかけると数字が浮き上がり、その数字はラッキーナンバーで、その番号の宝くじを買うと賞金が当たる、と信じられているのです。
どうですか、ラッキーナンバーが見えますか?
先程のドレスは、ピータキヤンが女性なので、宝くじが当たったお礼にドレスを奉納?した、ということです。
また、宝くじが当たらなくても、ピータキヤンは赤いジュースが好きで、ラッキーナンバーのお告げを聞きに来た際のお供え物だそうです。
気をつけて街中を見ていると、ピーを祀った場所はあちこちにあります。
ここは、やはり会社の近くの道の真ん中にある大木です。
やはりドレスが奉納?されていますが、ここのピーは、ピートンサイ(ผีต้นไทร)という先程とは別のピーです。
わたしの住むシラチャの街中にも、あちこちにあります。
寺院の駐車場の近くでも見つけました。
他にも、バナナの木に宿るピーターニー(ผีตานี)というピーもいるそうです。
ピーは成人女性ばかり紹介しましたが、子供のピーもいます。(子供に見えない?)
バンセンの地獄寺の近くで見たグマーントーン(กุมารทอง)は子供のピーなので、おもちゃがお供えされていました。
地獄寺を紹介したブログもぜひ参照してください。
ここで紹介したピーのイラストや写真は、会社の女性からもらったものです。
著作権等で問題があれば直ぐに削除します。ご連絡ください。
おわりに
タイに赴任して1年半が経ちました。
積極的にタイのことを勉強していないので、知らないことが多いのは仕方ありませんが、もう少し雑学的でもタイのことを勉強しなくては、と改めて思いました。
特に興味を持ったのは、ピーの世界です。
新しい雑学を仕入れたら、またご紹介します。